代表です!後説③!
越路、お勝の登場だ!
越路は役者ならみんなやりたい役なんじゃなかろうか。それほど強く、凛として、それでいて老婆という設定。風の谷のナウシカのユパ様とクシャナ殿下を足して二で割った感じ。
古典芸能シリーズは役者のスキルアップの一面もあるので、まつもとのどかに挑戦してもらった。
最初は婆の役なので嫌がっていた笑
お勝という存在をどう持っていくか?
これが結構悩んだし、この戯曲を解釈するうえで重要になってきて、もっと実綱寄りの、中間管理職の哀愁と苦悩みたいなものにもできたのだけど(ホントの歌舞伎の方はそっちの方が色濃い)お勝の吃りの設定の曖昧さや琴の音があれば歌うように喋れるというファンタジックな設定は…なんだそれ?って思ったのでわかりやすくしました。
そもそも、天才軍師山本勘助が何故、誰にも仕えないのか?を考えたとき、年老いた母と障がいのある妻を持つ設定なら、家を空けられない、仕官もできない。
原文では輝虎の前に立ちはだかるまで、ほとんど空気のような存在のお勝に何某かの伏線を張っておかないと、何、この話?ってなっちゃう。
怒った輝虎が興醒めするほどの落差、そのための脚色です。
最近の試験管ベビーではメインキャストに座ることが多い宇野えみりに是非、挑戦してほしいと愛を持って託したのに本人はどうも気に入っていない様子で出来も遅かった。
まあ、応えてはくれたんだけど。
べつにって感じ。
まぁ、娘ほど歳の差があるからな。
これが狂紋の綾とやらか
のどかは歌舞伎言葉が苦手なのでかなり苦戦していた。この辺りは何度となく練習していたので他の連中もセリフを言えたりする笑
衣装に関して
古典芸能シリーズは白い衣装。現代服の設定。
これはとても本物には手を出せない経済的事情と
黒子の反対で白い方が小劇場には映えるから。
(年齢や性別、位をお芝居だけで見せるための小劇場でよくある抽象表現です。なんで白いか?って小劇場の壁床は大体どこも黒いから。本当に黒にしたら、視認できない笑)
羽織は差別化を図る為、講談師だけのものだったが
敵対関係を表すためと、輝虎が家臣の格好をして来るという、最も大事な場面を維持するにはどうしても必要だったのです。
白い衣装にそれぞれワンポイントで黒いものがあるのはそれぞれの人間の業とか欲望を表してます、一応、笑。
で、輝虎を革ジャン、革パンにしたのは一番、悪い感じにしたかったのとパンクロックな演出のため。
ちなみにスタートでいた家臣の四人には黒いものはない。
この時のため!
ていうか、これがタイトルでもある
輝虎配膳
だから。
さあ!
次がラスト!後説配膳④に続く!